私は和泉さんの目を
しっかり見た。
「私のせいで
仕事を辞めてしまった彼に、
こんな風に
不甲斐ないとか
かっこわるいとか
思うのは
やっぱり
ワガママだと
思いますか?」
和泉さんは、
少し考える素振りを見せた。
「北川さんは、
ご自分がバリバリと
仕事をなさっていて
仕事の楽しさも
やりがいも知ってしまって
いるから、
彼がそういうやりがいを
知らない生活に
満足してしまっているのが
少し物足りないんでしょうね。」
和泉さんの言葉は
優しくて鋭い。
私は、
その通りだと思った。
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