姫のさがしもの。



うん、と

優希に向かって頷いた。



すっかりテンションの
下がりきった声で

宮岸さんに答える私。



「そうですよね。

こんな時間から
いきなり変なお誘いして
すみませんでした…。


あ、でも


迷惑ってことは

絶対ないんですよ!


友人が、

ふたりは寂しいから
誘ってくれって

言ってきたんで…!」





私は、

彼に誘いをかけたことを
優希のせいにした。



ずるいかな…



少し気まずい思いで

優希をちらりと見た。



でも優希は、

全く気にしていない様子で



「うんうん、


ふたりは寂しいから

きて〜」


と、またまた小声のまま

お願いをするポーズをとった。