「……今までありがと…ごめんね」 あたしはヒロキに背中を向けて、涙を堪えながらゆっくり歩く。 ほんとはね、まだ言いたい事あった。 でも、断ったんだよ。ヒロキが好きだから って言いたかった。 でもヒロキが笑うから、言う勇気が無くなっちゃったよ。 後ろで足音が聞こえる。 ミキさんの所へ行こうとしてるのか。 でもそれはあたしの勘違いだったみたいで。 「…おい」 ヒロキに腕を引っ張られた。