ヒロキ…会いたい あたしがスッと立ち上がると、リョウの手が伸びてくる。 「待てよ…アユミ」 「勝手なこと言って…ごめんなさい…っ」 リョウの手は虚しく宙を掻き、あたしはリョウに背を向けてただただ走った。 会いたい 会いたいよ… 今、どこ居るの? あてもなくただ走る。 そして着いたのは、学校の近くにある公園だった。 昨日の学校帰り、ヒロキとここにいたんだ。