「待った?」 「ううん、全然…」 リョウはあたしの隣に腰掛けて、あたしの手を握ってくる。 気安く触んないでよ あたしに触れていいのはヒロキだけ そんなことを一瞬だけ思ったあたしは、どうかしてる? そんな思いを振り払うように、あたしは口を開いた。 「ミキさんと別れたって、本当なの…?」 「本当だよ。あいつ浮気してたっぽい」 リョウはしっかりとあたしを見て、ゆっくりと再び口を開いた。