騎士戦争



そこでまた、乱入してくる者が1人。男の後ろから攻撃しようと叫んでいた。


その顔に覚えはないが、オリジンのマークが入っている剣を握っていて


(誰だっけ)


ちょっと考え込んでしまう。


どこかで見たような気がしなくもない。しかしはっきり思い出すことはできず、あきらめた。


関わりの薄い五部隊以降の隊員だろう。


金髪は乱入者の攻撃を避け、それを排除しようとしているようだった。


迷いなく剣を振り上げる彼。それでも、欲しい、という気持ちはあった。


(また目の前で失うなんてことは、嫌だ)


振り上げられた剣と、刺されそうになっていた仲間の間に、剣を割り込ませる。


ロッシュの剣は大きさが大きさなので、こうすれば盾のようにも使えた。


邪魔された男が何かを言った気がするが、さすがの地獄耳も、金属音と重なってしまえば上手く聞き取れない。


次こそはと男の声に集中していると、ロッシュの剣に彼の剣がぶつかった。