「五年なんて早いものだな…」
そんな事を言いながらバース様は立ち上がった。身長が高い。
次の瞬間、バース様はふらつき前に倒れそうになった。このまま倒れたら顔面直撃。
「バース様!」
ヘウ"ンはバース様を受け止めようとしたが、相手はヘウ"ンよりも大きい。当然支える事も出来ずそのまま倒れた。
お尻を強打した事、貰った制服を汚した事なんか気にならなかった。
今自分の上にバース様がいる。
ヘウ"ンは学校の卒業試験の時よりも鼓動が速くなっているのが分かる。と、
「―――った」
「はい?」
聞き取れなかったので聞き返すと、バース様ははっきりと言った。
「腹減った」
「はあ…」
鼓動が正常になっていく。