翌日、ナスカさんの部屋では一人の神人が怒鳴り声を上げている。
「何でこれだけなんだよ!」
「あんな魔獣ならそれだけで充分」
神人は魔獣を倒した報酬の額に納得いかず、さっきから文句を言っている。
「ふざけんな!こっちは人数増えて五人で分けるんだぞ!もっと出せ!」
「それで充分!」
「出ーせ!」
部屋の片隅で一人の神子が深いため息を吐く。
「伝説の神人…よね」
無理矢理納得し神子は部屋から出た。
廊下に出ても神人の声が響く。
「出せったら出せ!」