森の中に唐突に現われた扉は、とても重厚でそれだけで威圧感がある。扉に飾りなどは付いておらず、扉の真ん中に人間世界と魔国の世界地図が描かれていた。それは、扉を開けるとちょうど二つに分かれるようになっている。本当はこの二つの世界が一つの世界になればいいのだが。
そして神人バース様は扉の前に座り、扉に繋がれた鎖で両手の自由を奪われ頭を垂らしている。
バース様の髪は降り積もった雪のような白銀で、肩に届くか届かないかというあたりで切られていた。服装はヘウ"ンと同じ白のスーツだが、その上に白のコートを着用している。
ヘウ"ンも全身を白で固めているが、彼女の白さには神々しさが感じられる。
ヘウ"ンはゆっくりとバース様に近付く。