「晴れて!」
ヘウ"ンが願った所で曇は晴れないが、今のヘウ"ンに出来るのはそれだけだった。
バースは勝機を待たず、自ら勝利を取りに衝撃波を放つ。
だが衝撃波を受けても蛇はビクリともしない。
「さっきより硬くなってんのか」
一回りも大きくなった上に頑丈になった蛇の一頭が重い頭突きを放つ。
バースはギリギリで交わすが、バランスを崩したバースをもう一頭が突き飛ばした。空高く跳ね上がったバースに待つのは落下と衝撃。
「やばい!地面に激突する!」
ヘウ"ンはジュリアさんよりも早く駆け出しバースの真下に移動する。そして近くにあった木に両手を当てる。
「お願い!成功して!」
頭の中でイメージし、木を巨大なエアクッションに神化させる。