矢は蛇めがけて真直ぐに飛んで行き、蛇の目に突き刺さる。
「シャアアアア!」
やはり目は痛いのか、蛇は頭を空高く上げバースに向かって尻尾を振り回した。だがオペラが軽々と避ける為当たらない。
バースはもう一本新たな矢を用意し、また蛇の目を狙って放った。
矢は蛇めがけて真直ぐに飛んで行き、蛇の目に突き刺さらなかった。二度も同じ手は食わぬのか、蛇は頭をずらして矢を交わし大口を開けた。
「シャアアアア!」
蛇はそうとう怒ったのか威嚇音を発しながら毒を吐く。
オペラは高く跳ねて毒を交わしたが、宙で身動きの取れないオペラとバースは蛇の尻尾で地面に叩きつけられる。
「バース、オペラ!」
「バース!」
ヘウ"ンの声ともう一つの声が重なる。見上げるとビオラさんが手に何かを持って戻って来た。そして持っていたものを立ち上がったバースに落とす。剣だった。
しっかりと掴んだ剣から鞘を抜く。
一人前の神人に認められた者だけが渡されるガラスの刀身――神剣。