三人はバースの背後に控え、バースが蛇に切っ先を向けた。
「おい、でかぶつ!お前の相手は私がしてやる!かかってこい!」
蛇はゆっくり頭を巡らしバースの姿を捕らえた。
シャアー!
威嚇しながら蛇は勢いよくバース達に突っ込んで行く。
真正直に突っ込んで来る蛇をバースは跳んで避け、魔獣に刃をいれるが、魔獣の身体は傷一つ付かない。
「何て硬さだ」
バースが着地した時、蛇の尻尾がバースを民家へと吹き飛ばす。バースの手から離れた剣がからん、と地面に落ちる。
「バース!」
ヘウ"ンは駆け寄ろうと思ったが、蛇の尻尾がそれを阻む。
バースは無事だろうか。バースの事がとても心配だが、今はこの蛇を何とかしなければならない。
バースに続き、オペラが突っ込みごつい槍で蛇の身体を突く。だが蛇にとっては蚊が刺した程度なのか、びくともしない。
「オペラの突きで吹き飛ばないなら、私の爪も効かないわね」
ジュリアさんが隣に来てそう言った。誰もあの蛇にかなわないのか。
「バース」