バース様と扉は教会の裏にある巨大な森の中にある。沢山の木々が生茂り、太陽の光を浴びた葉は、キラキラと輝いていた。
扉を守っている五年間、バース様は人と会う事も話をする事も許されない。しかも食事を取る事もない。神書の力で栄養は取れるようになっているらしいが。
五年間扉を守り続けるというのは一体どんな気持ちなんだろう。
「それにしても…凄い森」
視界一杯に緑が広がっていて、本当に見つけられるのかと不安になった時、唐突に見つけた。
「―――!」
その光景があまりにも美しすぎて、その光景の理由や意味が心臓に突き刺さり、ヘウ"ンは言葉を失ってしまった。
この人は五年間ずっとその姿で世界を守ってきたのだ。
まさに伝説の神人。