神人

「何が面倒臭いの。こーんな可愛い子生徒に出来たんだからもっと喜びなさい」
ヘウ"ンの言いたい事を言ってくれたジュリアさんは、ヘウ"ンの頭の上に置いていた手を下ろし握手を求めた。
「ヘウ"ンちゃん？初めまして。私はジュリア。狼の聖獣なの。よろしくね」
ヘウ"ンは差し出された手を握り、
「よろしくお願いします」
「で、あれがビオラ。鳥の聖獣。その隣がオペラ。馬の聖獣」
「よろしくお願いします」
紹介された二人にも頭を下げる。ジュリアさんは胸の前でぱん、と両手を打ち合わせる。
「全員の自己紹介が終わった事だし、ヘウ"ンちゃんの歓迎会開こうよ。外に食事しに行こ」
だがさっき食堂でバカ食いしていたバースの答えは、
「さっき食った。腹一杯」
「いいじゃん。ちょっと歩けばお腹も減るよ。さあ行こ」
無理矢理バースを引っ張り二人は先に教会の中に入って行った。それに続いて教会の中に入ろうとしたビオラさんとオペラさんをヘウ"ンは引き止めた。
「あの」
「何？」
答えたのはビオラさん。
ヘウ"ンはこんな事聞いていいのか迷ったが、思い切って聞いた。