バースは後ろにいるジュリアに声をかけた。
「ジュリア、この戦いが終わったら、私は神人を辞める」
「バース、何言ってるの?」
ジュリアは訳が分からないという顔をした。確かに、いきなりだから仕方ないだろう。
バース自身、今思った事なのだから。
「もう疲れた…。何一つ守る事も出来ないのに、守ろうとする。私は驚くほど、自分に力がないんだ。大切なものを失ってばかりで…」
「バース」
「心配すんな。あいつはちゃんと殺すから」
バースはヘウ"ンを見た。
「そいつは教会の墓地に入れてやってくれ」
その瞬間、ジュリアがバースの胸倉を掴んだ。