「あいつはまだお前を王女と思い込んでる。でも神人とバレたらややこしくなる。だがらお前は逃げろ」
「私もバースの力になりたい!」
「お前がいても役に立たねえだろ」
「……」
確かにそうだ。
まだ神化の力も満足に使えず、ただバースの足手まといになるだけかもしれない。
でも…。
「いいな。ちゃんと逃げろよ」
そしてバースは薄くなり始めた粉塵の中に消えて行った。
バースの力になりたいけど、バースの足手まといになるのは嫌だ。
けど、バースを置いて逃げるのはもっと嫌だ。
ヘウ"ンはゆっくりと立ち上がった。