古いだなんて、少なくとも五年間じっとしてた人に言われたくない。バース様はヘウ"ンの隣を通り過ぎながら、
「今は誰も神人に様なんか付けてないよ。そんなもん付けてたら堅苦しいからって、数年前にその制度は無くなったんだ」
ヘウ"ンは彼女の後を追う。
「無くなったのは五年前なんですか?」
「いや…二年前かな?」
「二年前の事なのに分かるんですか?」
「さっきばばあに五年分の情報教えてもらったから」
またばばあって…。相手は神人だけどちょっと注意しようとした時、気付くとヘウ"ン達は森の中にいた。
背後には五階建ての教会がそびえ立っている。
「この辺でいいかな…」
突然バース(本人が様を付けるなと言ったので呼び捨て)は立ち止まり、目を閉じた。何か集中してるみたい。
しばらくそうしてたかと思ったら、すっと目を開けた。
「来た」
バースの視線の先を追うと、向こうから三つの影がやって来た。その一つの影が勢いよくバースに飛び付いた。