バース様を必死に担いでヘウ"ンは教会の一階にある食堂に向かった。その後ナスカさんを呼びに五階まで駆け上がったがナスカさんはおらず、机の上に『食堂にいきます』とメモ書きが残されていて、ヘウ"ンは階段を駆け下りた。
「はあ、はあ…」
テーブルに突っ伏し、ひたすら呼吸を整える。
「ヘウ"ン、ご苦労様」
「い、いえ…」
向かいに座っているナスカさんに笑顔を作る。
ナスカさんはヘウ"ンの隣りで食事にがっついてるバース様に向き、
「バースも五年間本当にご苦労様。貴方のおかげで世界は平和だったわ」
「むぐ」
ナスカさんが話してる時ぐらい食べるのを止めてほしい。
「それでね、貴方の隣にいるヘウ"ン。貴方に面倒見てほしいの」
バース様はやっと手を休め、
「何で…やっと自由になれたのに」
「いいじゃない。貴方だって先生になってみたいでしょ」
「なりたくない。私の他にも一杯いるだろ」
「それがいないのよ。皆生徒を持ってて。いいでしょ」
「よくない。ばばあが面倒見ろよ」
二人のやり取りを見て、ヘウ"ンは隣の人が分からなくなってきた。
(何なのこの人)