イケメン君が出て行った。

「ねぇねぇ、美紅~」

ウチは眠そうに、ん~?と聞き返した。

「あの人イケメンだよねーでもタイプじゃないなー」

『だろねー桜子はサーファー系が好みだもんねー』

「そうそう!もっとゴツイ感じ~!でも関西弁いい」


その時はとくになんとも思わなかった。

でもそのイケメンは毎日、屋上に現れた。