暗い気持ちのまま、華は家へと帰って来た。
華を心配した真琴が送って行こうか、と言ったが断った。
真琴にはクロス部隊の仕事があるし、いつも甘えてばかりではいけない。
家の前に来ると、日向王子が華の家から出て来た。
「日向王子」
何で日向王子が私の家から出て来るのだろうか?
日向王子は華とすれ違いざまに、
「頼むわよ」
そう言った。
「頼む?」
疑問符を浮かべたまま日向王子を見送り、華は家へと入った。
「ただいまー」