そしていつの間にか会議は終わっていて、聖王子が席を立って部屋を出て行く。
「華ー、終わったから帰ろー」
「ごめん真琴!ちょっと待ってて」
そう言って華は聖王子を追いかけ部屋を飛び出した。
「聖王子!」
華が呼び掛けると、聖王子は振り返った。華は上がる息を抑え、聖王子の前に立つ。
「何か用?」
「あ、あの!私の事覚えてませんか?」
「え?」
いきなりそんな事を言われ、聖王子は戸惑っていたが、暫く華を見つめ口を開いた。