星の王子様

春樹は森羅女学園の隣に建つ、万象高校に通っている二年。
ホントに春樹を見ていると、神様は自分と春樹の性別を間違えたんじゃないかと思う。
「でも聖ちゃん、本当に大丈夫?顔色悪いし。休んだほうがいいんじゃない?」
春樹が言うと、瞳が身体を乗り出しながら声を張る。
「駄目だよ!お姉ちゃんは星の王子だよ。王子が学校休んじゃ駄目!」
「いや、でも…」
二人の争いを聞きながら、聖は一人、他人事のようにお茶をすする。