元星の王子、純は、待ち合わせ場所の公園に来た。
公園のベンチには待ち合わせの相手である元星の姫、鈴が座っていた。
「鈴」
鈴は立ち上がって一礼した。
「お久し振りです。純王子」
「もう王子じゃないよ」
笑いながら鈴の隣りに座る。
「この間聖が鬼を止めたって言ってたよ」
純が言うと、鈴は顔を暗くして言った。
「華には本当に可哀相な事をしたと思っています」
「それは仕方ないさ。あの時は刻印が消えたと思ってたんだから」
すると鈴は立ち上がった。そして頭を深々と下げた。