そして華の背後を指差しながら呟く。
「一度避けても、後ろから来てるぜ」
「！？」
その言葉に鬼は慌てて振り返ったが、あるのは地面に落ちた聖の刀だけ。そんな力あるわけない。
騙された鬼はまたこちらを見たが、そこにはもう聖はいない。すると背後から声がする。
「こっちだ鬼」
聖は鬼の背後を取り、一気に押し倒そうとした。だが鬼はすぐに翼で聖を振り飛ばす。
「ぐっ！」
突然の事で受け身が取れず地面を派手に転がる。聖はすぐに起き上がり鬼に真正面から突っ込んだ。