星の王子様

「頼んだよー、華」
「華ちゃんまた後でねー」
真琴達に手を振り、華は聖王子と部屋を出た。
「公園の場所分かるか?」
「は、はい。帰り道に見るんで」
「そうか」
何だか急に二人になると、ちょっと緊張する。聖王子の隣を歩いてるんだから。
何か聖王子の姫になったみたい。
(駄目!)
淡い幻想を抱いちゃ駄目だ。聖王子はそんな気持ち無いのに。
(そういえば、もう王女に言ったのかな?)
「どうした?」
聖王子が顔を覗き込んでくる。華は首をブンブンと振り、
「何でもないです」