「麻美、マック、ひどいよ」


「だって、ばかでしょ?しかも小説よ。大変に決まってるじゃない」


「ラクなのを選ばないから、らんらんはおばかさん~♪」


2人はケラケラしながら言う。


そりゃあそうだけど。


読みたかったんだもん。


それはおいといて・・


「ってか2人とも!いい加減課題やりなよー!」


ベランダにいる2人に呼びかけた。


はるちゃんはおいといて、麻美とマックは私の家に来てからずっとベランダにいる。


「嫌よ。美鈴の一目惚れの人を見なきゃ。見るまで帰らないわよ」


「らんらん~今日泊まっていい?」


「はあ・・」


もういいや。


ああなったら、止まらないし。


諦めた私は、課題の続きをしようとテーブルに視線を戻す。


「あれ?」


本がない。


「へぇー“暗闇の中の恋光”ね。お前ってロマンチスト?」