「麻美・・?」


『ばか。本当はツラいんでしょ?本音を言いなさいって言ったばっかりよ』


麻美の優しい声に、目がうるうるする。


「・・なんで分かったの?」


『予想はしてたけど・・知らない環境に慣れることは、大変なことよ。それに、美鈴のお母様から美鈴のこと聞いたの』


いつの間に・・普通にしてるはずなのに、家族や親友にはバレバレなんだ。


「麻美・・ツラいよ。周りからの期待が怖い。言葉はフランス語だったり英語だったりバラバラだし、ご飯も・・苦しい」


私の本音。


逃げ出したくて、しょうがないんだよ。


麻美たちのいる大学に戻りたいって思ってしまう。


『美鈴・・なんでカードを送らないのかしら?』