「すごい」 写真展には、たくさんの写真があった。 個展ではなく、コンテストで受賞した作品らしい。 銅賞、銀賞と順番に見ていき、金賞の作品を見たとき。 「え・・?」 足の力が抜け、座り込んだ。 顔を上げて、もう1度金賞の作品を見る。 だんだん視界が滲み、想いが込み上げてくる。 そのとき、後ろに人の気配がした。 「淳希?!」 座ったまま、振り向いた。