私はゆっくり、本を差し出した。 「私の書いた本・・淳希にも読んで欲しくて」 ジンクスの話は内緒。 言わない方が、叶うんじゃないかって思ったから。 最初びっくりしていたけど、淳希はありがとうって言ってくれた。 「美鈴」 すぐそこに、淳希の顔。 私はゆっくり目を閉じた。 「んっ・・」 何度も何度もキスを繰り返し、何度も何度も温もりを求めた。 なぜか淳希の温もりをいつもより感じて。 ゆっくり唇が離れたとき、思わず言ってしまった。 「離れたくないよぉ・・」