「・・知ってるよ」 知ってますとも。 だって、書いたの私だもん。 「ジンクスがあるんだよ。あの本を恋人にプレゼントすると、永遠に結ばれるって」 「そ、そうなの?!」 全然知らなかった・・誰が言い始めたんだろう。 「ああ。俺も読んだんだけどさ、あれはやばい。マジで感動した」 「・・・」 「俺も・・大切な人が出来たら渡したい」 省吾の言葉に、とても嬉しく感じる。 私は、幸せ者だ。 「鈴蘭って誰だろうな?顔写真なかったし・・美鈴の大学の人だろ?知らないのか?」