「んーそうだな。きれいなものは形として残しておきたいからかな・・風景は絶対に裏切らないから」 「・・どういうことですか?」 「ーー秘密。笹原さんはどうして通訳に?」 「あっ私は・・外国の文化に興味があるからです」 「へぇ」 「両親がよく海外に行ってて、話をよく聞いてたらいつの間にか・・興味を持ちました。外国の人とたくさん話したいなって思って・・」 「うんうん」 その日は、私ばっかり話してた。 省吾のことは忘れて。 まだ大河原さんと話してたくて。 私の口はなかなか止まらなかった。