「本当に好きなんだね」
顔をカメラから離して、微笑んだ。
「大河原さんは・・なんで私を撮ることができるんですか?」
「わからない。初めて会ったときから・・美鈴ちゃんだけは撮れるんだ。」
“私だけ”
また期待してしまう。
「やっぱり、自分を撮られるのも嫌ですか?」
戸惑いながらも聞く私。
「微妙だな。嫌だと思う。」
「2ショットでも?」
「ああ。きっと2人で撮るのなら、隣にいるのは俺が愛す人かな」
私が隣にいたらダメですか?
大河原さんの世界に飛び込めても、2人だけの世界に飛び込むのは難しいですか?

