「すごい・・」
私はスタジオを見て、呆然とした。
機材とかたくさんあって、すごく本格的。
「俺、スタジオ使うの初めてなんだ」
「えっ、そうなんですか?」
「風景はスタジオで撮れないからね」
当たり前のことを聞いてしまった。
ちょっと恥ずかしい。
「それより美鈴ちゃん。準備しておいで」
「準備?」
戸惑っていると、明日香さんがいきなり出てきて、私をある部屋に入れた。
「明日香さん?」
「まずはこの服に着替えて」
差し出されたのは、きれいな白のワンピース。
「撮影の衣装ですか?」
「そうよ。着替え終わったらメイクね。」
なんかすごくドキドキする。
「私、メイクには自信あるから。淳希が惚れ直すくらい、とびっきりきれいにするわ」
私は、その言葉と同時に目を閉じた。

