「省吾、まだかな・・」 私はいつもの場所にいる。 省吾との定番の場所。 もう10時。 やっぱりダメだったかと思っていると。 「・・美鈴」 ゆっくり振り返る。 「省吾」 ちょっと痩せた省吾の姿。 「返事しなくてごめん」 「いいの、座って」 隣の席を促す。 省吾はゆっくり座った。 「来てくれて、ありがとう」 「美鈴・・本当にごめん」 悲しい顔。そんな顔しないで。 「違う・・私が悪いの」