「わかった…そのままでいいから聞いて。」 岩崎輝は変わらずあたしを見たまま話し出した。 「俺が頼んだんだ。雑誌の件…」 「っ…?!」 あまりの驚きで声にならない。 雑誌は香織さんがしたことじゃないの? そう喉まで出た言葉を呑み込んだ。 「つばさちゃんには才能がある。見る人を引き付ける力がある。分からない?」 必死に言う岩崎輝をいつの間にか見つめていた。 でも、あたしは何も言わない。ううん、声が出ない。