「今日はその犬ちゃんと一緒に撮影してもらうから。」 カメラをいくつか肩に下げた雅司さんは笑ってあたしを見た。 「よろしくね?わんちゃん。」 抱き上げると顔をペロペロとなめてきた。 「うーッ、くすぐったい。」 「つばさちゃんブランコに座って。」 「はい。」 わんちゃんを膝に乗せながら軽くブランコを揺らす。 「つばさちゃん、視線こっち。」 言われたままカメラに視線を向ける。 あんまり周りが見えないけど、フラッシュの音がなんとも気持ちいい。