それに彼も気付いたのだろう、頭上から小さなため息が聞こえた。 「あの、なんですか?」 やっとのところで声が出てくれた。 「あ…ごめんね?お使いの途中だったよね。」 「輝…?」 私と岩崎輝が話しているところにさっき岩崎輝と一緒に歩いていた綺麗な女の人が近づいてきた。 「香織…。」 どうやらこの女性は香織さんというみたい。 「急に居なくてなるから。」 「悪い。クラスメートに会ってさぁ。」 岩崎輝の言葉に香織さんは私の方を見た。