Sunny Love







信号が赤に変わりそうだったからか私を引っ張った人物は私が渡ろうとしていた方に無言で歩き出した。



当たり前のように手は握られたまま。



横断歩道を渡りきると彼、岩崎輝は立ち止まった。



「青山さんだよね?」



「……っ」



昼間と変わらない彼の声色と名前を呼ばれたからか身体が固まったように動けない。



「青山さん…?」



岩崎輝は何も知らないから返事をしない私に顔を近付けてきた。



それに私は無意識に一歩下がっていた。