「……っ」 なにか言わなきゃって思うけど、喉から声が出ない。 「…葵、お前次の仕事あるんじゃなかったっけ?」 あたしからスッと視線を反らした輝くんは葵さんにまた視線を向けた。 「あっ、そうだったわ。行かなきゃ!じゃあまたね、輝、翼ちゃんも。」 腕時計を見た葵さんは風のように去っていった。 そんな慌ただしく去っていった葵さんをボーッと見ていると急に腕を引っ張られた。