「流石、引っ張りだこの彼は分刻みのスケジュールか。」 柏木さんが感心したように言った。 同い年で、こんなに働いていて。しかもこんなあたしにも気を遣ってくれて…。 なのに、あたしは与えられた仕事もまともにできないで、投げ出して。 輝くんが怒るのも当然だ。 プロ失格だ、ううんプロにさえなれてない。 「…翼ちゃん?」 柏木さんに呼ばれて我に返った。 「あ、はい。」 「行こうか?」 「はい。」