男の人にしてはあまりに綺麗な顔で一瞬ドキッとした。 「はい、尻餅ついただけなので。あなたは大丈夫ですか?」 見たところなんともなさそうだけど。 「俺は全然…ってあれ?君は…」 あたしの顔を押さえるまじまじと見てきた。 な、なんなの!この人。 あまりの近さに身体を少し放すと彼も離れてくれた。 「…ごめんね、急に。」 恥ずかしそうに頭を掻く姿を片目に自分も気まずくて俯いてしまった。 「いえ、気にしないでください。」