「…だから、俺が必死にやったメイクやヘアをして中途半端なことしないでほしい。葵は、そんなことないよ。彼女は本当のプロとして仕事をこなしてる。」



“葵はそんなことない”



確かに今日のあたしが全て悪い。



でも、輝くんがあたしと葵さんを比べるなんて思わなかった。



それが何よりショックだった…。



「…しばらく、翼ちゃんのメイク外させてもらうよ。」



「っ…」



また無表情のまま彼はあたしを一度も見ずに出ていった。