「じゃあ、次。葵ちゃーん。」 雅司さんの言葉に無意識に目が彼女の方を見る。 「よろしくお願いしまーす。」 相変わらずのソプラノボイス。 そして、完璧なスマイル。 どれもがあたしとは天と地の差。 そしてなにより…。 「いいね、じゃあ今度は体横で目線こっちね。」 カシャ…カシャッ 鳥肌がゾクッとするような彼女の表情と空気。 真夏のはずなのに、彼女の周りは真っ白な雪が降っていそうな。そんな空気を感じる。