夏希ちゃんはリップを塗りなおして時計を見た。 「…ねぇ、つばさ?」 「なに?」 「まだ間に合う?」 主語が抜けた言葉に首をかしげると夏希ちゃんは髪を耳に掛けた。 「…今日は本当は何か用あったんでしょ?」 その言葉に目を丸くするとやっぱりねと夏希ちゃんは笑った。 「ほら、早く行かなきゃ。」 椅子に置いたままのカバンをぐいっと押しつけられた。 「…夏希ちゃん。」 「ほら、早く!!」 「ありがとう。」 自分の分のお金を夏希ちゃんに渡すと急いでお店を出た。