「まーいいじゃん両想いになれたんならさー♪」
肩をポンポンとしてくるアオを軽く睨んで、撮影スタジオの中に入る。
「こんにちはーっす。
虜の神崎咲虜でーす。
宜しくお願いしまーす」
「こんにちはー!!
同じく宮川碧輝でーす。
宜しくお願いしまーす!!」
まずは基本の挨拶から。
スタッフさん達がこんにちはーと返してくれる。
「えーと、じゃあ二人とも次すぐ撮るからさっそく着替えてきてくれるかな??」
「あ、はい」
俺が返事を返すと、
「あれ??
今日マネージャーの美也子さんは??」
スタッフが首を傾げる。
「あーマネージャー今日モモに付いてますね。
ラジオ生放送なんでアイツ」
アオが答える。
メンバーのスケジュールは常に把握。
これは虜の中では当たり前。
ちなみにヒナとヨシトは今日はオフ。
俺とアオが同じ雑誌の撮影というわけ。
「そうかー。
やっぱマネージャー一人って大変だろうねー」
スタッフさんが苦笑する。


