走って行くアオの後ろ姿を見ながら、隣で黙ってたヨシトに聞いた。
「なぁ…
あれって遠回しに告れって言ってるよな??」
俺を数秒見つめて軽く吹き出すヨシト。
「いや、なんつーかお前、気付かなかったのか今の」
「…何に??」
「今のアオの喋り方と顔でだいたい分かるだろ??
あいつ分かりやすいぜ??」
「…??」
俺が顔をしかめるのを見て何かを思い出したような顔をするヨシト。
「そうだったな。
お前容姿はガキの頃からめちゃめちゃ恵まれていただけあって、頭の方はまったくだったな」
「…お前それ俺様に馬鹿って言ってんのかよ」
「あぁ」
ふざけて首に手を掛ける俺に笑いながら謝るヨシト。
「てか俺はあいつが早く告れって言ってんのかを聞きたかったんだよ!!」
「お前がそう思うんならそうでいいんじゃねーの??」
そう言ってヨシトは歩いて行ってしまった。


