君を何度も~俺様☆天然~

……………………………
『送ってくれてありがとう。』


時間言うもんは早う過ぎるもんで、


気がついたらあっという間に新田の部屋に到着してもうた。


『ああ。気を付けろよ。』


『うん。

じゃあまた明日!!』


と彼女はドアノブに手をかけた。









『………大、野君?』


気がついたら帰ろうとした彼女を引っ張って、

気がついたらすごい力で抱き締めてた。

こんな事、今までなかったのに。













『……ここまで俺を本気にしたんだから覚悟せいよ。』


『へ?』



女の扱いは一通り習ったつもりだが、


新田には通用しないみたいだな。

俺は静かに新田を離し、向き合った。


透き通った瞳、



俺はその瞳に吸い込まれるかのよう、









ちゅ


彼女の唇に触れた。


次第に苦しくなる息。


少し顔を傾けて、空気を入れる。


本能的に味わいたくて、


ずっとこのままいたかった。


だけど新田が胸をドンドンしてくるから、


名残惜しかったけど顔を離す。









『………何で、?』

新田は泣いてた。


何でって………

改めて言葉にするのは恥ずかしいな。

でも新田は鈍感だから言葉にしないと分かんないから、

俺は一呼吸起き、言った。