君を何度も~俺様☆天然~

「陸のバカ……。」
「この前のテスト、
点数公開しようか??」
「いいですいいです!!」
陸の指先にも及びませんから。



でも何か……
今日優しくない??
いつもなら、もうちょっと
追求するのに。



アタシは思い付いたように
陸の前に回り込む。
うん、きっと
アタシの顔に何かついてんだ!!
だからずっとアタシの顔見てたら
笑い出すよね??
そんな考えを編み出したアタシは
陸の顔を見つめ続ける。



チックタックチックタック……
何度くらい時計が動いた??
気がついたらアタシの方が
陸の顔に見とれてて、
何だか恥ずかしくなって
顔を下ろしていた。


「……杏、何がやりたかった訳??」
「いいよ!!聞かないで!?」
なんでだろ……。
何か陸の顔見てたら
あぁ、愛されてんだなって。
自惚れてんのは分かる。
でもね、気づいた。



「……陸、
耳真っ赤だよ??」
「……黙っとけ。」
あの陸が照れてる事に。