勢いよくぶつかったせいで、


女の子は後ろに手をついた状態で


こけてしまっていた。



「ごめん!大丈夫?」



俺は、あわてて手を差しのべた。


しかし、女の子は手を取ることもなく


俺の目をじっと見つめていた。




まるで、心を見透かされているようだった。



いや・・・



俺ではなく違う何かを


見ているような眼だった。