「ちゃんと聞いたのか?」


そいつは、意地悪な笑いを浮かべて私に聞いてくる。

むかつくけど、めちゃくちゃカッコイイ。


「あんたの名前だけね」


私はわざと、冷たい口調で言った。


「お前、そんなこと言っていいの?俺様のことなんだと思ってんの?ここの理事長の息子の子供だぜ!?」


・・・ん?

それって、私をここに入れてくれた・・・。

ってぇぇええええ!!?

てことは、こいつ相当金持ちだよね?


「お前の親にこう言われたんだぜ?娘のことでしたら、どうぞどうぞ煮るなり焼くなり好きにしてくださいってな。だから、おめぇに拒否権なんてねーんだよ」


っこんの!!糞親父ーー!!

娘をなんだと思ってるの?